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Project / SIDE B 022

  • nonaky2000
  • 2017年12月18日
  • 読了時間: 2分

Photo by Ukyo Koreeda (His FB page)

We can handle it ! 

俺たちってよくミュージシャンと間違われるんだけど、ぜんぜんそういうんじゃないんだよね(笑)。ほらこの金属管、トランペットみたいだろ? でも中にはプロピレングリコールとグリセロールと水が詰まってる。で、手前のヤツが電気を流してくのね。こいつ小学校からのダチでマサオっていうんだけどさ、電圧上げてく技術は日本では一番じゃないかな。俺はマサオの慎重さを信頼してる。この業界、誘爆とかもやっぱりあるんだけど、マサオに限っては絶対にないって断言できるね。そんで俺の方はというと、指でフィルターを調整しながら、ゆっくり息を吹き込んでいくわけね。もちろんマサオが電圧上げてきたらビリビリってなるよ。ほら、髪が逆立っちゃってるだろ? だから長年この作業やってると、髪が抜けてくるわけ(笑)。まあ仕方ないよな。ほら、奥で縦型を扱ってるエディなんか、もうすっかり抜けちゃってさ。なんせ彼、この道30年やってるからな。エディはマジですげえと思う。ものすごく繊細なタッチで、細く真っ白な煙を出すんだよね。スーッと立ちのぼって、霧のように消えていくっていうか。俺が思うに、エディの煙は芸術だね。彼は本当にアーティストだよ。一緒にやれて光栄さ。

[Project SIDE B(B面)とは]

写真家は被写体から何かを感じ取り、その対象をそれぞれの視点で切り取ります。

そこには家族や友達への愛が込められているのかもしれないし、哲学的な意味が

あるのかもしれません。あるいは、単なる感覚的な気まぐれや偶然かもしれない。

それらはすべて、写真家が写真に託した本来の意図として、尊重されるべきもの。

レコードでいうA面です。

一方、このプロジェクト B面では、写真がどのような意図でどう撮られたかを

ほとんど無視します。写真を「見る」側の視点で自由に解釈し、妄想し、

勝手なストーリーを付け加えています。一度世に出た写真は、写真家の本来の

意図から離れ、見る人の感覚や感情に委ねられるもの。楽しげな写真を悲しく

見る人もいるし、その逆もあり得ます。プロジェクト B面は、そうした写真の

特性を逆手にとって、見る側が勝手に物語を紡ぎ始めたら一体どうなるのか、

という実験であり遊びなのです。


 
 
 

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