Project / SIDE B 008
- nonaky2000
- 2017年10月24日
- 読了時間: 2分
Photo by Ukyo Koreeda (His FB page)
Pigeon Master
ええ、鳩を鍛えています。主にレース用ですね。私が旗を振って、それに合わせて飛ぶ訓練をするわけです。指示通り動くようになるまで? そうだなあ3カ月くらいかかるんじゃないですか? 月火水とやって、木曜と日曜は休養日でね。なかには半年やっても覚えないのもいるんですよ。人間と一緒。そういう落ちこぼれは売り物にならないんで、そっと公園に放つわけです。ええ、3日分の餌と一緒に。そりゃ寂しいですよ。申し訳ない気持ちもありますしね。でもたまにすごく優秀なやつもいて、そういうのは伝書鳩コースに編入されたり、外国の軍隊にスカウトされたりします。第二次大戦の頃、イギリス軍に伝説の軍鳩がいましてね。人間の言葉がほとんどわかったそうですよ。たしかポッピー号っていったかな。あれ、パッピー号でしたっけ?
[Project SIDE B(B面)とは]
写真家は被写体から何かを感じ取り、その対象をそれぞれの視点で切り取ります。
そこには家族や友達への愛が込められているのかもしれないし、哲学的な意味が
あるのかもしれません。あるいは、単なる感覚的な気まぐれや偶然かもしれない。
それらはすべて、写真家が写真に託した本来の意図として、尊重されるべきもの。
レコードでいうA面です。
一方、このプロジェクト B面では、写真がどのような意図でどう撮られたかを
ほとんど無視します。写真を「見る」側の視点で自由に解釈し、妄想し、
勝手なストーリーを付け加えています。一度世に出た写真は、写真家の本来の
意図から離れ、見る人の感覚や感情に委ねられるもの。楽しげな写真を悲しく
見る人もいるし、その逆もあり得ます。プロジェクト B面は、そうした写真の
特性を逆手にとって、見る側が勝手に物語を紡ぎ始めたら一体どうなるのか、
という実験であり遊びなのです。






















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