Project / SIDE B 011
- nonaky2000
- 2017年10月26日
- 読了時間: 2分
Photo by Ukyo Koreeda (His FB page)
Charmes
物語の終わりに現れるのは、白と黒の服を着た少女。
風になびく長い髪、澄んだ瞳、ほっそりとした指先。
ワイバーンの背に乗り、大海原をわたり、そびえる峰々を越え、
幻術を操る魔導士と戦い、命の尽きた先に待つ、冥府からの遣い。
その妖しいまでの美しさに魅惑され、
あらゆる冒険者は嬉々として死の国に誘われるという。
美しい少女が耳元で囁く。
君の始まりの場所に、君を純粋なまま返そう。
ヴァレリーいわく、残念ながらコンティニューは不可である。
[Project SIDE B(B面)とは]
写真家は被写体から何かを感じ取り、その対象をそれぞれの視点で切り取ります。
そこには家族や友達への愛が込められているのかもしれないし、哲学的な意味が
あるのかもしれません。あるいは、単なる感覚的な気まぐれや偶然かもしれない。
それらはすべて、写真家が写真に託した本来の意図として、尊重されるべきもの。
レコードでいうA面です。
一方、このプロジェクト B面では、写真がどのような意図でどう撮られたかを
ほとんど無視します。写真を「見る」側の視点で自由に解釈し、妄想し、
勝手なストーリーを付け加えています。一度世に出た写真は、写真家の本来の
意図から離れ、見る人の感覚や感情に委ねられるもの。楽しげな写真を悲しく
見る人もいるし、その逆もあり得ます。プロジェクト B面は、そうした写真の
特性を逆手にとって、見る側が勝手に物語を紡ぎ始めたら一体どうなるのか、
という実験であり遊びなのです。






















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