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Project / SIDE B 015

  • nonaky2000
  • 2017年11月24日
  • 読了時間: 2分

Photo by Kentaro Kamata (His FB page)

こんな空の夕暮れに

長く降り続いた雨が上がり、

ラジオのツマミを回して

調子上がるステーションを探す。

車はやがてハイウェイに入り、

前を走るトラックの荷台が

いまにも転げ落ちそうに揺れる。

いつか見た風景。雨上がりのドライブ。

不思議と気が合った、クルクル髪の子を乗せて。

古いR&Bを聴きながら、かすれた裏声で歌うんだ。

こんな空の夕暮れに、過ぎた話を思い出している。

君はもう別の道へと、歩み去ったというのに。

ぐるぐる回る観覧車のようなハイウェイを

上から下へ、下から上へ、いつまでも走り続ける。

こんな空の夕暮れに、戻り道の案内を探している。

自分のいるべき場所さえ、見失ったままなのに。

ぐるぐる回る観覧車のようなハイウェイを

上から下へ、下から上へ、いつまでも走り続ける。

[Project SIDE B(B面)とは]

写真家は被写体から何かを感じ取り、その対象をそれぞれの視点で切り取ります。

そこには家族や友達への愛が込められているのかもしれないし、哲学的な意味が

あるのかもしれません。あるいは、単なる感覚的な気まぐれや偶然かもしれない。

それらはすべて、写真家が写真に託した本来の意図として、尊重されるべきもの。

レコードでいうA面です。

一方、このプロジェクト B面では、写真がどのような意図でどう撮られたかを

ほとんど無視します。写真を「見る」側の視点で自由に解釈し、妄想し、

勝手なストーリーを付け加えています。一度世に出た写真は、写真家の本来の

意図から離れ、見る人の感覚や感情に委ねられるもの。楽しげな写真を悲しく

見る人もいるし、その逆もあり得ます。プロジェクト B面は、そうした写真の

特性を逆手にとって、見る側が勝手に物語を紡ぎ始めたら一体どうなるのか、

という実験であり遊びなのです。

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